出産後、夫婦関係の変化に戸惑った・・・というご夫婦は多いのではないでしょうか?
私たち夫婦も、
「夫婦仲を改善したいのにうまくいかない・・・。産前はすぐに仲直りできていたのにどうして?」
と、長い間ギャップに苦しみました。
そんな時、改善のきっかけとなったのは、意外にも一冊のビジネス書でした。
そこに書かれていた「チーム」の意識を夫婦間でも持つことで、産後の夫婦関係がどんどん改善に向かっていったのです!
私たち夫婦の大きな気付きとなった「チーム」の意識とは何なのか。
また、そこからどのように夫婦関係を改善していったのか。
私たち夫婦の体験をご紹介します。
産前・産後で夫婦関係はどう変わる?

まず、産後の夫婦関係が及ぼす影響や、私たち夫婦が実際に感じた変化についてご紹介します。
産後はそもそも夫婦関係が変わりやすい時期!
「産後クライシス」という言葉もあるように、環境の変化やホルモンバランスなどにより、産後の夫婦関係は悪化しやすいものです。
でも、その時にお互いが関係を修復するための努力をしないと、その後の夫婦生活にも影響が出てしまう可能性があります。
東京ウィメンズプラザのHPに、女性の愛情の変化に関するこんな図が載っていました。
東京ウィメンズプラザ より引用
青いグラフが「夫への愛情の配分」を表しています。
出産直後にガクッと減っているのは、子供に愛情がいってしまう分仕方ないところも。
でも注目したいのは、その後のグラフの変化です。
愛情が回復していく「回復グループ」とさらに下がっていく「低迷グループ」に分かれていってしまいます。
一方、ベネッセ総合研究所の別の調査では、
「産後クライシス」の期間と言われる子供が0~2歳の間は、妻だけでなく「夫から妻への愛情」も減少していく
との結果が出ています。
産後に夫婦仲を改善できるかどうかによってその後の関係性も決まる!
先ほどのデータのように、産後に夫婦関係が変わるのは、ある程度は仕方のないこと。
「自分が/相手が悪い」のではなく、仕組みとしてそういうものなんだと思っておくと、自分にも相手にも少し寛容になれるかもしれません。
でも、そのまま何もしないでいると、愛情は回復することなく、むしろ下がっていってしまいます。
「じゃあ改善しなきゃ!」と思うものの、これがなかなか難しい!
参考までに、私達夫婦の例を紹介していきます。
産前→産後に私達夫婦が感じた変化
産後にはホルモンの影響がある、という話は色々なところで耳にします。
だから「イライラして喧嘩になることもあるだろうけど、ちゃんと謝って仲直りしていこう」と考えていました。
でもそう簡単にはうまくいきません。
産前はほとんど喧嘩することもなく、すぐに仲直りができていた私達夫婦。
今になって思うと、以下のような関係性でした。
- お互いにあまり干渉し合わないことで、不満が少ない
- ケンカをしても、「ごめん」の一言や冷静な話し合いで、お互いの気持ちを理解し合えば解決
産前は4年間一緒に暮らしていましたが、共働きというのもあり、お金の使い方や家事などはそれぞれが自分の好きなようにやっていました。
それが産後になると一変。
- 相手の行動がいちいち目につき、不満だらけ
- 喧嘩をしたら、「ごめん」+ 「具体的な解決策」が必要
- 話し合っても意思の疎通ができない & ケンカ腰になってしまう
- 一度解決したと思った問題をまた繰り返す
こんな風に、なかなか問題を解決できず、夫婦関係が険悪な状態の期間が増えてしまっていました。
あくまで私達の例ですが、産後については周りのママ達からも同じような声をよく聞きます。
夫婦仲を改善したい気持ちはあるのに、産前と同じようにしてもうまくいかない。
どうすればいいのか、産前と産後で一体何が変わったのか、その頃はまったくわかりませんでした。
産後の夫婦関係改善に必要なのは「チーム」の意識

産後の夫婦関係の変化に対する改善策が見つけられなかった私達ですが、あるとき「チーム」に関するビジネス書から意外なヒントをもらうことになります!
そしてこの気付きが、産後の夫婦関係を乗り越えるための大きなきっかけになったのです。
産後の夫婦は「グループ」から「チーム」になる
すっきりしない状態が続いていたある日、仕事関係のビジネス書を読んでいた夫が、あることを共有してくれました。
そのときに読んでいた本はこちら↓
ビジネスにおいて、いい成果を出せる「チーム」を作るための方法が書かれている本です。
ここに書かれている 【「チーム」と「グループ」の違い】が、【産前・産後の夫婦関係の違い】とぴったり当てはまったのです!
この本の中では、「共通の目的を持った2人以上のメンバーがいる集団」を「チーム」と定義しています。
反対に「共通の目的」がない集団は「チーム」ではなく「グループ」。
その違いを、子供が登校する場面に例えて紹介しています。

「グループ」は、たまたま通学路が同じ子供達同士のような関係性。
日によって早く行ったりゆっくり行ったり、それぞれが自分の好きなように行動しても問題はありません。
一方「チーム」は、登校班のような「みんなで安全に登校する」という共通の目的を達成するために組織されたもの。
「チーム」には「共通の目的」があるので、それぞれが目的のために自分がするべきことを考えて行動します。
私達夫婦の関係は、産前はまさに「グループ」でした。
一緒に達成する「目的」がないからこそ、責任の重さもなく、それぞれが好き勝手やっていても仲良くしていられた。
でも産後、「子育て」という、個々の生活にも大きな影響を及ぼす「共通の目的」ができたことで、関係性が「チーム」へと変わっていたのです。
「チーム」になると、責任感もルールも、目的を達成するための計画や意見のすり合わせも必要になってくる。
その辺りをちゃんとすることなく、「グループ」のままの意識でいたことが、産後に夫婦関係がうまく行かなくなった原因だとわかりました。
産後の夫婦に必要なのは、「チーム」としての意識だった
「チーム」の「共通の目的」を明確にする
「子育て」が育児中の夫婦にとって大きな共通目的であることは確かです。
でも、
“子供にどんな大人になってほしいか”
“そのために必要なお金はいくらか”
など、子育てに関わる目的は家庭によって違うし、とても幅広い。
この「私達夫婦にとっての子育ての目的」をちゃんと話し合うことが、一番最初のスタートだと感じました。
「子育てが終わり、子供が手を離れる時」に家族は、夫婦は、どうありたいのか。
その視点ですれ違っていた時期を思い返してみると、
どちらも「子育て」という同じ目的のために頑張っていたのに、重視していたポイントが違っていたし、相手が何を思って行動しているのか理解していませんでした。
だからこそ、色々な側面から「子育ての目的」を考え、共有しておくことが大事なんだと実感しています。
そこで、夫婦で話し合いを行い、こんな「子育ての目的」を決めてみました。
【育児面】自活でき、挨拶など最低限のことがきちんとできる大人に育てる
【健康面】家族全員が心身ともに健康である
【金銭面】子供それぞれに渡せるお金を〇〇円貯めておく
【夫婦面】夫婦2人になっても仲良く過ごせる
【個人面】やりたいことができたという達成感をもつ
【金銭面】は、ファイナンシャル・プランナーなど、お金のプロに相談して具体的に決めておくことをおすすめします。
有名な結婚情報誌「ゼクシィ」が行っているFP相談など、夫婦を対象にしたサービスもあるので、ぜひ利用してみてください。
月にこれだけ積み立てておけば大丈夫!という具体的な額がわかれば、気持ちの面でも安心しますし、仕事に費やす時間や労力も見直しやすくなりますよね。
私達も夫婦で具体的な貯蓄額を決めたことで、金銭面での先が見えない不安は少し和らぎました。
また、【個人面】もチームとしての重要な目標です。
「子育て」が理由でどちらかが人生でやりたかったことを諦めたら、それはわだかまりとなって残ります。
すべては難しいかもしれませんが、
「このタイミングしかできない」
「人生でこれだけは挑戦したい」
というようなことは協力して応援し合おうと決めました。
「チーム」で「共通の目的」を達成するために今するべき行動を考える
そのうえで、その時最優先で対応しなければならないのは、【健康面】と【夫婦面】だとわかりました。
【健康面】は、夫が長時間労働と不規則な食事によって、健康診断の結果が悪化していること。
また、妻側もそれに伴うワンオペで精神が不安定になっていること。
【夫婦面】は、最初に載せた愛情曲線の図のように、今のうちに夫婦関係を改善しないと後々の夫婦仲にも響いてしまうということ。
それらの目的を意識して、
・夫婦とも転職をする
・家事を楽にできる家電を導入し、活用する
・手間をかけず健康的な食事をとれるサービスを利用する
・定期的な夫婦での話し合いの機会を作る
など、徐々にではありますが色々な行動をし、少しずつ私達夫婦としての目的に近づけていきました。
なかでも、「定期的な夫婦での話し合い」は、始めてみて、とても重要なことだと感じています。
なぜかというと、「共通の目的」は日々変化していくものだからです。
【育児面】は子供の成長によって、【金銭面】は仕事の状況や世界情勢によって左右されますし、【個人面】でもやりたいことが変わっていくかもしれません。
だからこそ、定期的な話し合いの場を設けて、夫婦でその都度見直しやすり合わせを行うことで、大きなずれが生まれてしまうのを防ぐことができます。
「話し合いで共通の目的の再確認」→「目的を達成するために今するべきことを考えて行動する」ことが大切
この地道な繰り返しが、子育て中の夫婦が良いチームとして協力し合える重要なポイントだと、経験を通して実感しました。
夫婦で良い「チーム」となって、産後の夫婦関係を乗り越えよう

それまでは仲良くやっていたのに、産後から夫婦関係が悪化してしまったという人は、私の周りだけでもとても多いです。
お互いに家族のことを思っているのに、理解し合えないまますれ違ってしまい、そのままずっと夫婦関係が悪くなってしまう・・・なんてことは、悲しいですよね。
私達夫婦にとって大きな気付きだった、「チーム」としての意識。
根本に「チーム」としての意識を持つことで、夫婦関係がどんどん良い方向に変わっていきました。
このブログでは、共働き&核家族の私たち夫婦が「子育て中の夫婦関係」を保つために試してきたことを「育児」「家事」「健康・美容」など様々な面からご紹介していきます。